暖かくなり、めっきり春めいて、気分も晴れやかになる今日この頃です。
この春、1人新しく利用者さんが来られ、また新しい風をHEROESに起こしてくださっています。
その方への支援を組み立てる中で、改めて考えさせられることがあり、ブログに書かせていただきました。
自閉症の方への支援において、構造化という手法が使われることがあります。
これは、ご本人が、より理解しやすいように、あらゆる環境を整えていくことと私は理解しております。
ご本人の特徴を踏まえて、スケジュールやワークシステムを作成すること、多くの刺激に対して過敏な方には、そういった刺激を少なくする工夫も必要になります。
しかし、どれだけ頭の中でシミュレーションして、色んなものを作り込んだとしても、ご本人がそれを機能的に使用できないこともあります。
やはり、実際に「自分がやってみる」ことが大事だと思います。
「ご本人の特徴に合わせてこんなワークシステム作りました!」と言っても、実際にイスに座って、それを使おうとすると、わりと遠くて、手を伸ばす気にならないとか。
「刺激を減らすために、簡単ですが、プラスチック段ボールで扉作ってみました!」と言っても、実際にイスに座ってみると、「このイスに座って、改めて見てみると、回りのものめっちゃ見えてて気になるやーん!」なんてことも。
また、「休憩エリアのイスは、ソファにしよう!」とソファに変えて、実際に座ってみると、「ふかふか過ぎて、逆に座りにくいわ!」ということもありました!
これはどれも、実際にやってみて初めて、自分自身が実感したことです。
よほど、頭の中で精密なシミュレーションをできる人は別ですが、やはり実際にやってみるということが、とても大事だと思います。そうしなければ、ご本人がつまずいてしまう細かいポイントに気付かず、結局支援の押し付けになってしまう可能性があります。そうならないよう「まず自分でやってみる」を徹底したいと思います。
牧得生